受験勉強がストレスでうつ病に!?

受験期は、受験勉強というストレスフルな状況におかれ「うつ病」を発症しやすくなる

「受験が近づいているのに、まったく勉強する気が起きない」
「問題集や塾の授業に集中できなくなった」
「あれほど繰り返し勉強したところなのに、思い出せない」

今、このような症状に悩む子供が増えています。
受験期に見られる特有のうつ病で、「受験うつ」と呼ばれることもあります。
受験期は、受験勉強というストレスフルな状況におかれ「うつ病」を発症しやすくなるので、親も注意して見守って頂くことが大事です。

ここでは受験期のうつ病がどのようなものなのか、受験期のストレスにはどのように注意すればいいのか、またうつ病になった場合にはどのように対応すればいいのかお伝えします。

受験うつで悩む子供は
増えています

「うつ病」はあらゆる世代にみられる精神障害ですが、平成26年厚生労働省の患者調査によると、10代から急増していることが分かります。
15歳~24歳のうつ病の有病率は全体の約3.3%で、成人でうつ病を患っている人を調べてみると多くが10代で発症しています。
つまりうつ病にある世間一般的なイメージよりも早くにうつ病になることが多くあり、受験生が「うつ病」を患うことは決して珍しいことではないということになります。
では受験期のうつ病の特徴や原因について見ていきます。

受験うつの特徴
~大学受験だけではなく
高校や中学受験がきっかけになることも~

受験期のうつ病といえば、大学受験をイメージする人が多くいます。大学受験に失敗して精神的なダメージを受けてしまったり、思うように成績が伸びずに焦りや不安が大きくなってしまったりして、うつ病になってしまうというものです。
もちろん大学受験においてうつ病を発症させてしまう高校生や浪人生は多いのですが、高校入試や中学入試での合格を目指す中学生や小学生においても、うつ病を発症させる人は少なくないのです。
冒頭から申し上げている通り、うつ病は全年代で発症が見られます。特に10代からはうつ病の発症が急激に増えてきますので、「子供はうつ病にはならない」と間違ったイメージを持たないことが大事です。
そのため小学生が中学受験でうつ病になるということも、十分にその可能性がある話なのです。
また、うつ病は特徴によって3つのタイプに分けられます。

プレッシャー型受験うつ

ご家族や先生など身近な人から大きな期待をされることで発症するタイプです。
思春期のうつは悲しみより、不機嫌になったり、敵意を表したり、欲求不満になったり、怒りを爆発させたりするような症状があらわれます。さらに家出をほのめかすこともありますが、これは「今の状況から離れたい」という助けを求める心のあらわれです。

モチベーション喪失型受験うつ

勉強する気もなくし、合格する自信をなくすことで発症するタイプです。受験勉強が思い通りに進まないことなどが原因といわれています。「自分には価値がない」という思いが強くなり、自分への批判や拒絶、自身の失敗などにとても敏感になります。
このため、成績が下がったり、勉強ができなくなったりして、学校も休みがちになります。さらに落ち込んでいく傾向が見られます。

比較・競争型受験うつ

他の同級生や受験生と自分を比較してしまい、劣等感を持つことで発症するタイプです。思春期の場合、何人かの友達との交流は続けることは多くありますが、うつ症状からくる様々な問題から逃げるために、ネット依存症になることもあります。そのため、孤立してしまい、うつ症状を悪化させてしまいます。

受験うつの原因
~受験をきっかけにして
ストレス耐性の弱さが原因に~

受験期のうつ病は、受験をきっかけとして発症するもので、受験のプロセスの中で「合格できるのだろうか」「失敗したくない」「親を悲しませたくない」「自分に甘えちゃいけない」などとさまざまな思いが大きくなってきます。
特にこの時期になってくると、進学塾に通うようになったり、親が成績に対して神経質になったり、周りの友人たちよりも劣っているような感じがしたり、大きな変化を感じるようになります。
その環境の変化が子供への大きなプレッシャーとなって、負担になったりします。周りの大人は、「この経験を克服して大きくなれる」と考えがちです。
しかし10代であれば、まだまだストレス耐性が強いとはいえませんから、少しの環境の変化がうつ病を誘発させてしまうことがあるのです。

受験期のストレスを知ろう

受験期のストレスを知ろう

受験期のうつ病の原因は、受験によるストレスが原因であるといえます。そのためストレスを抱えることによる症状を理解しておくことが、早期発見・早期治療にとってはとても大事になってきます。
いくら勉強しても成績が伸びない、朝起きられない、遅刻や欠席が増える、怒りっぽくなる、友人や親との関係がうまくいかないなどの症状がある時は、要注意です。
そのような症状があっても、
「受験だから仕方がない」
「みんなが乗り越えていく道だから」
このように考えてはいないでしょうか。

意外に見逃している
受験期の「悪いストレス」

受験はみんなが通る道ですし、そばで支える親も通ってきた道ですから、受験ストレスを甘く見がちであるケースが少なくありません。
症状によっては、ストレスから既にうつ病を発症している可能性があるかもしれません。本人だけでは対処できない現実的な問題が顕在化しているはずです。その時は子どもの異変やSOSのサインに家族がいち早く気付いて対応してあげることが大切になってきます。
ストレスには大きく分けて2種類存在します。
「良いストレス」と「悪いストレス」です。
良いストレスとは、モチベーションを高め、求められていることに対して結果を出さねばならないときにとても効果的なものです。受験も良いストレスとして捉えることができれば、乗り越えていくための原動力となります。
悪いストレスは不安や苦しみ、辛さがとても強くなる状態のものを指しています。受験の結果を気にし過ぎたり、思うように成績が上がらなかったりといった出来事には、強いストレスとなってしまうことがあります。
この状況が続いてしまうと、勉強の意欲がなくなり、記憶力の低下や睡眠不足などで、疲れがとれなくなる。といった症状が現れるようになり「うつ病」へと移行してしまうことがあります。

ご自身の状態を理解していますか?

うつ病を発症すると、仕事や家族、家業など、生活に支障をきたすようになり、我慢し続けた分、回復にも時間がかかります。
そのため早期発見がとても重要になります。
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受験以外にも
ストレスの原因がある!?

受験期は、15歳~24歳頃の年齢になるかと思いますが、精神的に自立したり、異性を意識したり、自分らしい生き方を考えたりなど、今後の人間形成にとって重要な時期でもあります。
親離れをすることで自己責任を問われるようになるため、挫折は直接自分に跳ね返ってきます。当然、傷つくことや落ち込むことも増えるでしょう。
また、初めての本格的な失恋は、大きな心痛と自己愛の損失をもたらします。
そして当然、勉強面でも成績が落ちたり伸び悩んだりすれば、相当の苦悩に見舞われるに違いありません。
受験期によくある「受験以外でのストレス」について見ていきたいと思います。

中高校生の悩みには
どのようなものがあるか

厚生労働省の発表によりますと、高校生には94.9%、中学生には81.2%の人たちが何らかの不安や悩みがあることが分かっています。
どのような悩みを持っているのか、多いものから見ていきましょう。

1位 勉強や進路:高校生75.5%、中学生68.4%
2位 性格や癖 :高校生38.3%、中学生27.7%
3位 顔や体型 :高校生37.2%、中学生33.8%
4位 健康   :高校生21.8%、中学生11.2%
5位 学校生活 :高校生21.5%、中学生21.5%
6位 友達   :高校生17.4%、中学生19.8%

※出典 厚生労働省「全国児童調査(平成21年度)」

上位の内容はこのようなものになっており、その他にも「家庭の問題」「ボーイフレンド/ガールフレンド」「いじめ」なども見られます。
「勉強や進路」で悩む子どもたちはとても多いのですが、その他にもこのような悩みがあるということは、周りでサポートしているご家族は理解しておくべきです。
また高校生と中学生で、悩みの内容が変化していることも見てとれます。この順位は高校生の割合で並べてみましたが、高校生になると中学生よりも健康面の悩みが多くなっていますし、中学生では顔や体型で悩んでいる人が多いことが分かります。

受験うつにならないためのストレス対処法

受験期には進学や勉強の悩みだけではなく、学校生活・人間関係などさまざまなことで悩み、時には大きなストレスになることもあります。
ストレスをどのように克服していけばいいのでしょうか。

ストレスは排除するのではなく、
うまく付き合うことが大事

ストレスには「良いストレス」と「悪いストレス」がありますが、受験などのストレッサーに対してどのように捉えるかは人によってさまざまです。
またストレッサーを回避して通ることができればいいのですが、受験などどうしても乗り越えなければならない場合もあるでしょう。
同じストレッサーであるとしても、うまく乗り越える人もいれば、不安が強くなりすぎて乗り越えることができない人もいます。
これらは「個人の価値観」「性格」が大きく左右し、乗り越える自信があるかどうかという対処能力にも影響を受けることになります。
つまり受験をどのように捉え、受験に対してどのように取り組んでいくかがとても重要になってきます。それは周りの経験談だけではなく、子供に応じた対応方法を模索することも大事になってくるのです。

受験期のストレスを克服するには

なぜストレスが強くなってしまうのか考えてみましょう。
例えば「自分は○○大学に合格したい」という目標がある場合、合格に向かって一生懸命勉強します。しかし毎日勉強しているにも関わらず、成績を上げることができなければ自分のしてきた努力と現実のギャップによってストレスが強くなります。
また自分自身はそれほど進学に対して大きな価値を持っていないにも関わらず、両親から大きな期待があり合格が難しい大学を受験しなければならないようなこともあるかもしれません。本当は自由に振舞いたいと考えているかもしれませんが、学習塾に行かねばならないようなことがあれば、これが大きなストレス要因となります。
この2つのタイプで言えることは、1人で考えてもなかなか解決できないということです。
自分自身は今の現状に対して、強くストレスを感じていますが、その先どうしていきたいのかという具体的なイメージがあるでしょうか。
そのイメージが具体的であればあるほど、ストレスを上手にコントロールするにはどうすれば良いのかがはっきりと分かってきます。
そして自分自身の努力だけでは解決できない問題であるならば、信頼できる家族や友人に相談することがとても大事になってきます。

受験うつについて
~早期発見と治療について~

冒頭から述べてきたとおり、中学生や高校生においてはさまざまなことが悩みとなって、時として大きなストレスとなることがあります。そのまま放置しておくと、うつ病に移行してしまうことがありますから注意が必要です。
受験期のうつ病に多い症状をご紹介し、どのように対処していけばいいのか解説していきます。

受験うつの症状

受験期に見られるうつ病では、次の症状がよく見られます。

  • 勉強が手につかずイライラしている
  • 悲しみや絶望を感じるようになる
  • スマホに依存するようになる
  • 「死にたい」と言うようになる
  • うまく睡眠が取れないようになる
  • 食欲がわかない、もしくは食べ過ぎてしまうようになる
  • ゆっくり休んでも疲れが取れない、身体への影響

ストレスになるような嫌なことがあるとしても、少し時間をおけば気持ちが落ち着いたり、回復したりしていくものです。
しかし、上記の症状が2週間以上続いてしまうようであれば、うつ病を疑わねばなりません。

日頃からお子様の変化には注意する

一般的にうつ病というと、「大人の病気」であるイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。また先ほどお伝えした、受験期に見られるうつ症状を目の当たりにしたとしても、「思春期だから」と見逃してしまうことも少なくありません。
今、うつ病になる子どもはどんどん増えています。子供の社会でも競争は激しく、神経が緊張して受験に失敗することを考えてストレスを抱えてしまい、うつ病になってしまうことは珍しくないのです。
また未成年者の自殺の割合が増えています。自殺者全体としては減少傾向にあるのですが、小中高生の自殺は増えています。特に15~19歳では死因のトップは自殺となっており、自殺の原因がうつ病であることも多いのです。
そのような時期にうつ病と見抜くことができず、「本人の甘え」と捉えてしまい、叱ってしまうようなことがあれば、それが引き金となる可能性もあります。
日頃から子供の様子には気を配るようにし、変化があった際には注意して見守るようにしてください。

受験うつになってしまった場合の
ご両親の対応

大切な子供たちがうつ病になってしまったら、どのように親として対応したら良いか戸惑ってしまうでしょう。まずは下記にあげることから始めましょう。

●十分な休養を取らせる
脳がパンク寸前の状態になっていますので、のんびりとリラックスして休養させることが大切です。
●生活リズムを改善させる
生活のリズムの乱れにより、うつ症状を悪化させていますので、寝る時間・起きる時間・食事の時間・入浴の時間は、できるだけ同じ時間にしてあげましょう。
●正しい食生活に気をつける
幸せホルモンといわれるセロトニンを多く摂取して、脳のバランスを整えることも大事です。
チーズや牛乳の乳製品、大豆製品、カツオやマグロなどの魚類、ナッツ類、鉄分が多く含まれるレバー等、ビタミンが多く含まれているバナナ等を積極的に摂るようにしてあげましょう。
●話をさせてストレス解消する
弱音や不満など一人で抱え込んでいるとストレスとなってしまいます。そこで、話を聞いてあげたり、信頼のおける人に聞いてもらうようにアドバイスしたりして、ストレス発散できるようにしてあげましょう。
●過度なプレッシャーを与えない
親の押し付けや要望をプレッシャーと感じている子供たちは多いようです。親の期待に何とか応えたいと必死で頑張りますが、思うようにいかないとストレスを感じるようになりますので、温かい目で見守ってあげましょう。

うつ症状を発見したら
専門医にご相談を

うつ病になる子供たちは、とても真面目で努力家であることが多くあります。真面目であるからこそ、うまくいかないときには必要以上に自責の念に駆られてしまうのです。
そんな子供たちにうつ症状を発見したら、驚きや不安はあるとは思いますが、サポートが必要な時であると親が自覚することが大事です。
まずはしっかりと休養を取ることを考えなければなりません。十分睡眠が取れるようにして、辛いことや苦しいことを自分一人でため込まないようにすることが必要です。
また親や家族からは過度なプレッシャーを与えないように配慮することが大事です。
またうつ症状が続くようであれば、精神科・心療内科の専門医に相談することをおすすめします。うつ病であれば適切な判断と治療を行わないと、改善することはありません。

ストレス測定で
状態を確認しましょう

新宿ストレスクリニックでは、
ストレス測定機器を使用した
ストレス測定を行っています

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センサーを指先にセットして、自律神経バランスを分析することで、ストレス状態が分かる検査です。
自身のストレス状態を早めに知ることでうつ病を未然に防ぐことができます。
また、うつ病の可能性も知りたい方は、簡単な質問に答えるだけで、グラフデータでうつ病のパターンがわかる「光トポグラフィー検査」も行っております。

新宿ストレスクリニックで行う
新しい治療法
「磁気刺激治療(TMS)」

新宿ストレスクリニックは、磁気刺激治療(TMS)の専門クリニックです。磁気刺激治療(TMS)は、うつ病やストレスにより、機能が低下した脳に磁気をあてて、脳の働きを回復させることでうつ病の改善やストレスを軽減させる新しい治療法です。ストレスを軽減することで、うつ病などを未然に防ぐ対策にもつながります。
一般のうつ病治療は、薬物療法や精神療法等で治療を行うということが多くあります。しかし薬によっては年齢制限も設けられており、副作用が問題視されているという実態があります。精神療法や認知療法はじっくりと治療を行うことが多く、治療期間が長期化する場合もあります。
うつ病は「脳の病気」です。磁気刺激治療(TMS)は磁気刺激によって行う新しい治療法であり、比較的短期間で効果を実感することができます。抗うつ薬での治療と比べ、副作用の心配が少ないのもメリットです。
まずは、ご自身の今の状態と向き合うことが大切です。
新宿ストレスクリニックでは、現在の状態にあった検査や治療をご提案させていただきます。12歳以上(中学生)から検査や治療を行うことができますので、どうぞお気軽にお問い合せください。

新宿ストレスクリニックはうつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わない新たなうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。うつ病の状態が悪化する前に、ぜひお気軽にご相談ください。

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