未成年と抗うつ薬~新宿ストレスクリニックで行う新しい治療法「磁気刺激治療(TMS)」とは~

未成年と抗うつ薬~新宿ストレスクリニックで行う新しい治療法「磁気刺激治療(TMS)」とは~
うつ病と自殺について~うつ病と自殺の関係とは~

厚生労働省では、SSRIやSNRIといった抗うつ薬に対して、小児を対象として処方することは慎重に検討する必要があるとしています。これは小児への有効性が確認できないといった、製造販売会社の臨床試験の結果によるものです。
しかし医療経済研究機構が行った調査報告をみると、わが国での未成年者に対する処方は、抗うつ薬全体で増えていることが分かっています。
うつ病の低年齢化については大きな問題となっています。未成年者のうつ病や抗うつ薬の実態などについて、まずお伝えしていきます。

※参考:
厚生労働省:SSRIなど抗うつ薬6種類の「使用上の注意」改訂を要請
精神神経学雑誌 第116巻、第11号「日本における子どもへの向精神薬処方の経年変化―2002年から2010年の社会医療診療行為別調査の活用―」より

未成年者のうつ病
~うつ病は大人だけではない~

うつ病と自殺について~うつ病と自殺の関係とは~

うつ病というと「大人の病気」のイメージがあるのではないでしょうか。ストレスで体調を崩すということは大人の社会だけであり、未成年者はストレスなんて感じることなく、特に子供は無邪気に遊んでいるように感じてしまうかもしれません。
しかしうつ病は未成年者や子供でも発症する病気であることが分かっています。子供の社会は大人以上に複雑で、人間関係や競争は過酷であるといえます。そのため未成年者だけではなく子供であってもストレスが原因となって、うつ病を発症することが増えているのです。
今、未成年者の自殺が増えています。警察庁の調査によりますと、全年代の自殺者は平成15(2003)年をピークにして年々減少傾向にあるのですが、小中高生の自殺は少しずつ増えている傾向にあります。15~19歳では死因のトップが自殺。10~14歳では2位となっています。
自殺とうつ病は切り離すことができないほど密接な関係にあります。うつ病の診断基準には「死について繰り返し考える、死にたいと考える」という項目があります。特に思春期の子供に対しては、うつ病に対する注意が必要になります。

参考:警察庁 自殺者数の推移

未成年者のうつ病の傾向について

うつ病は大人だけの病気であるという間違ったイメージがあることから、未成年者に対しては周りの家族でも症状を見抜けないということが少なくありません。
うつ病は未成年者でもなりうる病気であると認識して、普段の様子を観察しておくことが大事になります。
特に大人のうつ病によくみられる「食欲の減退」「不眠」「疲労感や気力の減退」というものだけではありません。

  • 些細なことでイライラする
  • 何事にも集中することができない
  • 落ち着いていられない
  • 不登校になる

など、未成年者特有の症状が見られることがあります。
このような症状が起きると、周りの家族からすれば「学校で嫌なことでもあったのかな」と安易に見過ごしてしまいがちです。あるいは「甘えている」ときつく叱ってしまうようなことがあるかも知れません。
しかし中には、うつ病によって行動が不安定になっているということがありますから、子供への言動には注意して、行動の観察が必要です。

うつ病の未成年者に対する治療
~抗うつ薬の実態~

未成年者がうつ病になるきっかけは、学校や家庭、人間関係のストレスによるものが多いですが、脳内物質の不足による脳の病気ですから、きちんとした治療に取り組むことが大事です。しっかりと休養を確保したうえで、心理的なアプローチや精神療法に取り組んでいきます。また状況に応じて抗うつ薬を用いて治療を行うことになります。
しかし冒頭にもお伝えしたとおり、抗うつ薬の製造会社は小児に対する有効性が確認できないとしており、国は小児を対象とした抗うつ薬での治療は慎重に行うべきだとしています。
これは未成年者に対してのエビデンス(根拠)が少ないことが理由であるのが第一の理由です。そのため成人で効果がある抗うつ薬であっても、同じような効果が得られるかどうかが分からないのです。
また抗うつ薬を投与中での気分の変動によって、自殺念慮や自殺企図といった行動が高まることが知られているのも理由の一つです。

「磁気刺激治療(TMS)」とは
~新宿ストレスクリニックで
行っている
新しい治療法~

近年、うつ病治療には新しい治療法「磁気刺激治療(TMS)」が行われるようになりました。
今までのうつ病治療は「心の病気」であると考え、薬物などによって気分を落ち着かせたり、意欲を高めたりできるように治療に取り組んできました。
しかしお伝えしたとおり、未成年者が抗うつ薬で治療を行う場合もありますが、薬によっては年齢制限も設けられており、副作用が問題視されているという実態があります。
磁気刺激治療(TMS)は、うつ病を「脳の病気」であると捉え、磁気刺激によって行う新しい治療法です。
抗うつ薬での治療と比べ比較的短期間で効果を実感することができ、副作用の心配がありません。
新宿ストレスクリニックでは積極的に「磁気刺激治療(TMS)」を導入しています。12歳以上(中学生)から治療を行うことができますので、ぜひご相談ください。

本 将昂

【監修】本 将昂医師

2011年京都大学医学部卒業。現在、新宿ストレスクリニックの名古屋院院長。それぞれの患者さんにとって何か最善であるかを考え、患者さんfirstの精神で治療を行います。
精神保健指定医 日本精神神経学会認定精神科専門医

新宿ストレスクリニックはうつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わない新たなうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。
うつ病の状態が悪化する前に、ぜひお気軽にご相談ください。

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