うつ病と台風について

うつ病と台風について
うつ病と台風について
うつ病と台風について

みなさんは台風が近づくと、偏頭痛や関節痛、耳鳴りなどを感じることがあるでしょうか。
このような症状は俗に「気象病」と呼ばれ、気圧の低下によって自律神経のバランスが乱れることにより起こるといわれています。うつ病をはじめとした精神疾患もまた、自立神経の乱れに大きく影響されます。気象の安定しない季節は、自立神経のバランスを意識して生活することが大切です。

台風によってうつ病が悪化する?

台風とうつ病の関係について

台風が発生すると気圧が下がり、その急激な環境の変化によってカラダに大きなストレスがかかります。すると、自律神経のバランスが乱れ、うつ病が悪化しやすいといわれています。
自律神経とは、自分の意思とは関係なく消化や血流などをオートマチックに機能させてくれる神経のこと。自律神経には、交感神経と副交感神経があり、それぞれに生命活動において大切な役割を担っています。

交感神経

活発な状態のときに働く神経。仕事や勉強をしている、集中している、緊張している、危険から身を守る、などの状況で働きます。

副交感神経

リラックスしている状態のときに働く神経。心からリラックスしてくつろいでいたり、眠っていたりする状況で働きます。

この2つの神経が切り替わることで、人は活発的な社会活動ができ、ストレスから解放されて心身ともに疲れを癒すこともできるのです。しかし、気圧の低下によってカラダにストレスがかかり続けると、自律神経は副交感神経に切り替わることができません。常に緊張した状態が続けば神経は少しずつ疲弊していき、慢性的な不安感やイライラ、不眠、集中力低下などが引き起こされていきます。つまり、台風が近づくことで治療中だったうつ症状も悪化しやすくなってしまうのです。
また、ストレスがたまっている場合、うつ病を発症しやすくなります。

【その他の悪化すると考えられる主な症状】

自律神経の乱れは、うつ病だけでなくさまざまな精神疾患を悪化させる可能性があります。台風シーズンは、以下のような症状を持っている方も注意が必要です。

自律神経失調症

ストレス、ホルモンバランスの異常、生活習慣の乱れなどにより、自律神経が慢性的に緊張状態になっている症状です。倦怠感やめまい、頭痛、耳鳴り、胃の不快感、イライラ、気分の落ち込みなど、うつ病の初期症状のような状態が続きます。

パニック障害

突然、激しい動悸や呼吸困難、めまいなどを伴った強い不安感におそわれる「パニック発作」が起こる症状。「予期不安=次の発作への過剰な不安と恐怖」に陥りやすく、発作を繰り返すことで「広場恐怖=以前に発作を起こした場所に対する恐怖」へと重症化し、外出そのものが怖くなる傾向があります。

統合失調症

幻覚や妄想が特徴的な精神疾患。自分の感覚・思考・行動に異変があることを認識できず、集中力や注意力、判断力が鈍り日常生活・社会生活を送ることが難しくなります。喜怒哀楽といった感情に乏しくなり、勉強や仕事への意欲が低下していく傾向もあります。

不安障害

仕事や人間関係、日常生活において、特定の状況や場所、人前といった状況で慢性的に強い不安や緊張状態に陥る症状。例えば、引きこもりの原因となる「対人恐怖症」、慢性的にパニックへの不安を持つ「パニック障害」などを総合して不安障害と呼びます。

これらの症状は、重症化することでうつ病を併発する可能性もあります。すでに心療内科や精神科で診断を受けている方はもちろん、普段は自覚症状がないものの、台風が来るたび違和感を覚えるという方は、医療機関への受診を検討しましょう。

ストレスやうつ症状について
ぜひご相談ください!

自律神経のバランスの
乱れを防ぐ方法

精神疾患の回復には、できるだけ早い段階で専門家による適切な治療を受けることが何より大事です。気象状況に関わらず、ご自分のカラダや気分が何かおかしいと感じたら、すぐに精神科や心療内科を受診しましょう。
その上で、天気予報などで台風の接近情報を事前にキャッチした場合は、気圧の変化に備えていつもより少し「健康的な生活習慣」を心がけてみてください。

【自律神経を整える生活習慣】

  • 栄養バランスの良い食事を心がける
  • ストレッチやウォーキングなど適度な運動を行う
  • たばこやお酒の飲み過ぎに注意する
  • 寝る前の2時間はスマホやPC、テレビの液晶を見ない
  • 湯船に浸かる習慣をつける

自律神経のバランスを保つことで、症状の悪化は最小限に抑えられます。不安なときはお一人で無理をせず、精神科医や主治医に相談しましょう。

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心身に負担の少ない治療法とは

心のコントロールは時として自分の力ではどうにもならない場合があります。誰に相談していいかわからず一人で抱え込んでしまう前に、精神科や心療内科を頼りましょう。医療の進歩により、現在は薬に頼らない治療法もあります。

素早く正確な診断を行うための
「光トポグラフィー検査」

うつ病の方の多くが脳の血流が悪い傾向にあることから、うつ病は脳の病気と考えられています。
光トポグラフィー検査とは、その血流量を測定する厚生労働省認可の検査です。安全な近赤外光で頭部の血流量を測定し、健常、うつ病、双極性障害(躁うつ病)、統合失調症の4つのパターンをそれぞれ判別していきます。問診で伺った主訴と合わせて、グラフ化した血流量の数値を客観的に分析することで、より正確なうつ病の診断が期待できます。
1回の検査全体の所要時間は約15分と短く、血液検査などと違い、痛みや不快感はまったくありません。

状態を正確に知ることが大切です!
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リラックスした状態で行える
「磁気刺激治療(TMS)」

うつ病の新しい治療として注目されている「磁気刺激治療(TMS)」は、副作用が少ない上に高い治療効果が期待されています。治療回数を重ねると、眠りを誘うほどリラックスした状態で受けられるため、患者さんの心身への負担が少ないこともポイントです。
うつ病は「背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)」と呼ばれる脳の一部がストレスによって機能低下することで発症すると考えられています。背外側前頭前野は、判断、意志、興味などに働き、恐怖や不安、悲しみ、自己嫌悪などの感情をつかさどる扁桃体(へんとうたい)のバランスを整えます。機能が低下すると、やる気がなくなり、ネガティブな感情が出やすくなります。
磁気刺激治療(TMS)は、電気けいれん療法と異なり、磁気によって機能低下した背外側前頭前野を回復させ、うつ病を改善する治療法です。会社に通いながら通院でき、治療を受けるにあたって入院の必要もなく、1回の治療時間が約20分と短いところもメリットでしょう。
また、1ヵ月半~6ヵ月という短い治療期間で症状が改善しやすく、1日も早いうつ病からの回復が期待できます。実際に新宿ストレスクリニックで行われた治療では、これまで約8割の人に症状の改善が見られています。

短期間の治療が可能です!
薬に頼らない新たなうつ病治療があります!

激しい気象の変化もさることながら、現代は多種多様な環境の中に身を置いている人が多く、ご自身にしかわからないストレスと戦っています。うまく向き合えない自分を責めたり、あなた一人がひたすら我慢するのではなく、どうか人を頼ってください。
新宿ストレスクリニックは、患者さん一人ひとりと向き合い、対話することを大切にしています。あなた自身が一番無理なく治療を続けられる方法を一緒に考えていきましょう。

本 将昂

【監修】本 将昂医師

2011年京都大学医学部卒業。現在、新宿ストレスクリニックの名古屋院院長。それぞれの患者さんにとって何か最善であるかを考え、患者さんfirstの精神で治療を行います。
精神保健指定医 日本精神神経学会認定精神科専門医

新宿ストレスクリニックはうつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わない新たなうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。
うつ病の状態が悪化する前に、ぜひお気軽にご相談ください。

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