ナルコレプシーはうつ病を併発する?

ナルコレプシーはうつ病を併発する?
ナルコレプシーはうつ病を併発する?

ナルコレプシーとは

ナルコレプシーとは日中の活動時に突然眠ってしまうもので、仕事中や会議中、歩いている途中、自転車に乗っている最中、スポーツしている途中など通常では考えられない場面に睡眠発作を起こすことが特徴の病気です。
この病気は少なくとも3か月程度、週に3回以上現れることがほとんどで、耐えがたい眠気に襲われて眠り込んでしまいます。
記憶や意識がなく、時には朦朧とした状態で行動していることや倒れこむように眠ってしまうこともあります。

ナルコレプシーの主な症状と特徴

ナルコレプシーの主な症状は「睡眠発作」「情動脱力発作(カタプレキシー)」「睡眠麻痺」「入眠時幻覚」が挙げられます。

睡眠発作

突然起こる眠気がナルコレプシーの特徴的な症状であるといえます。
自分の意思とはまったく関係なく、会話中であっても、歩行中であっても、食事中であっても眠り込んでしまうほど、強い睡魔に襲われるのが大きな特徴だといえます。
そのため周りの人たちから「怠けもの」「おかしな人」と誤解されてしまうことがあります。

情動脱力発作(カタプレキシー)

怒ったり、泣いたり、笑ったり、緊張したり、驚いたりした感情の動きによって、「膝の力が抜けて立っていられない」「ろれつが回らなくてしゃべりにくい」「握っている物を落としてしまう」などといった状態になってしまいます。
場合によっては、地面に崩れ落ちてしまうほどの、脱力発作がみられることがあります。
興奮状態のように強い情動によって誘発され、これらの脱力発作が数分間程度続くことになります。

睡眠麻痺

入眠直後に眼が覚めてしまい、全身が脱力状態になって体が動かせず、声も出せなくなって不安と恐怖が強まってしまう状態を指しています。
「金縛り」と呼ばれることもあります。

入眠時幻覚

入眠直後に幻聴や幻覚症状によって、「幽霊がいる」「体が浮かんでしまう」など、現実に体験しているような感覚になります。パニックを起こしてしまうこともあります。
入眠直後に、レム睡眠が出現するためだと考えられています。

ナルコレプシーの有病率

ナルコレプシーの有病率は世界でみてみると2,000人~4,000人に一人程度でありますが、日本での発症は多く、600人に1人程度の割合で発症していることが知られています。
男女比で見ると、わずかに男性が多く発症していますが、それほどの差はありません。

ナルコレプシーの症状の経過

発症は15~25歳、30~35歳程度の2つがピークとなっており、子供や若年成人に多く発症例がみられます。その年代以降の発症は少なくなり、高齢者になるとほとんど見られることはありません。

ナルコレプシーの治療方法

ナルコレプシーの場合、多くは薬物療法が有効です。主に「中枢神経刺激薬」と「三環系抗うつ薬」の2つがあります。しかし、どちらも服用開始後、副作用が起きることが多いと言われており、服用を続けることで副作用を軽減することができます。

ナルコレプシーの原因

ナルコレプシーの原因

ナルコレプシーの原因

ナルコレプシーの原因は、脳内物質「オレキシン」が欠乏することであると考えられています。
このオレキシンは興奮の伝達や抑制に作用する脳内物質であり、ナルコレプシーの患者を調べてみると、9割以上の割合でオレキシンを作る神経細胞に異常があることが分かっています。
通常、脳内の視床下部という場所でオレキシンを作り出すことで、覚醒状態が維持できるようになっています。オレキシンを脳のさまざまな場所にある受容体が受け取ることで、脳が覚醒した状態となるのです。
しかし、オレキシンをしっかりと作り出すことができないと、受容体に届く量が少なくなってしまいます。するとうまく睡眠と覚醒を切り替えることができなくなってしまうのです。
なぜこのような状態になってしまうのかについては、これまでの研究では「気質要因」「環境要因」「遺伝要因」「生理学的要因」があることが明らかになりました。
気質要因とは、ナルコレプシーを発症する人により多くみられる要因のことで、夢遊病や歯ぎしり、レム睡眠行動障害がみられる人に多いことが分かっています。
環境要因とは、インフルエンザや頭部外傷、過度なストレスが引き金となって、ナルコレプシーを引き起こす要因となるというものです。
また、遺伝や生理学的要因でもナルコレプシーの割合が高くなることが分かっています。
一卵性双生児ならば二人ともに発症する確率は高く30%前後、親や兄弟などに発症している場合であれば有病率は1~2%となっており、一般人口の比率よりも高いことが分かっています。

ナルコレプシーは
うつ病を併発する?

ナルコレプシーはうつ病を併発する?
ナルコレプシーはうつ病を併発する?

ナルコレプシーは、突然強い睡魔に襲われてしまうという特徴がありますが、このような睡眠障害はナルコレプシー以外にも複数存在します。
特にうつ病を患っている人であれば、日中に強い眠気を感じることがあり、ナルコレプシーを疑われることもあります。
また、ナルコレプシーと共にうつ病が併発することも少なくありません。

ナルコレプシーとうつ病の関係

ナルコレプシーは日中においても強い眠気に襲われますが、うつ病においても同じような症状に悩まされることがあります。
そのためナルコレプシーが疑われて検査してみると、うつ病であると診断されることも珍しいことではありません。またナルコレプシーと共に併発してしまうことも多いのです。
うつ病は一般的に「うまく寝付くことができない(入眠障害)」「夜中に何度も目が覚めて熟睡できない(中途覚醒)」「早朝に起きて眠れなくなってしまう(早朝覚醒)」「眠りが浅く眠った感じがしない(熟眠障害)」といった睡眠障害に悩まされることが知られています。特に早朝覚醒の頻度が高いことも知られています。
うつ病においては、睡眠障害を起こすことが多いのですが、上記のような不眠症状だけではなく仮眠状態になることも知られているのです。
うつ病は不眠によって体調不良など身体的な症状が現れるようになることが多いですが、どれだけ眠っても体の疲れが取れず、いつまででも眠ってしまうということがあるのです。
日中に強い眠気に襲われたり、実際に眠り込んでしまうようなことが1か月程度続いている状態であれば「過眠」であると診断されます。
また、過眠は双極性障害(躁うつ病)においても多いことが知られています。

うつ病とは

うつ病は気分の落ち込みや意欲の低下、集中力の低下などの精神症状が2週間以上続いているような状態によって診断されます。
また精神症状と同時に、身体に対しても変化が現れます。
先ほどお伝えしたように睡眠障害が現れるだけではなく、疲労や倦怠感、食欲減退、頭痛、吐き気、便秘、下痢など、人によってその症状は異なります。うつ病は一般的に「こころの病気」であるイメージが強いですが、身体に対してもさまざまな症状が現れるのです。
うつ病は脳の神経伝達物質の異常によるものであることが分かっており、十分な休養が必要であると考えられています。
しかし、うつ病に多くみられる症状である睡眠障害によって、しっかりと休養を取ることができなくなってしまうのです。
寝付けない、しっかりと眠れないといった不眠によるものや、どれだけ寝ても疲れが取れないということが原因です。
そのため不眠や過眠症状によって精神科や心療内科に受診し、診断の結果で「うつ病」と診断されることも多いのです。
不眠や過眠などの睡眠障害は、生活リズムを大きく崩れさせてしまい、うつ病へと進行することが少なくはありません。
精神科・心療内科にて適切な治療を行うことをおすすめします。

ストレスやうつ症状について
ぜひご相談ください!

うつ病の自己診断

うつ病は、特徴的な症状が2週間程度継続していることによって診断されることになります。特徴的な症状は以下の「うつ病の自己診断」で確認できます。
うつ病の症状は1つだけではなく、いろいろな症状が現れます。抑うつ症状が続いていて、何をする意欲もなく、不安になり不眠が続いているというような場合は、うつ病の自己診断をやってみましょう。
特に身体症状に悩んでいる場合でも、検査をしても原因が分らないということがありますから、精神面の症状も含めてチェックしておくことが重要です。
最近の2週間を振り返ってみて、精神面と身体面の不調を掴んでおきましょう。
メンタル不調が2週間以上続いている場合であれば、受診をおすすめします。

うつ病は薬を使わない治療法で
早期回復が可能

新宿ストレスクリニックでは、うつ病に対して薬を使わない治療法である「磁気刺激治療(TMS)」に取り組んでいます。
磁気刺激治療(TMS)は、うつ病の人に特徴的な脳の働きが弱っている部分に直接磁気刺激を与えて治療を行っていきます。

うつ病かな?と思ったら
「光トポグラフィー検査」を

新宿ストレスクリニックでは、うつ病の診断に「光トポグラフィー検査」を導入しています。
光トポグラフィー検査とは、脳内の血流を正確に捉えることができる検査で、的確にうつ病診断を行うことができるものです。
特にナルコレプシーの特徴的な睡眠障害は、うつ病においてもみられる症状ですので、問診だけではなかなか正確な診断を行うことができません。
そのため、ナルコレプシーの薬物治療を行っているにも関わらずなかなか改善せず、光トポグラフィー検査を行ってみると別の病気であったと診断されることも多いのです。
うつ病治療に適切に取り組むためには、まず正確な診断を行うことが大切であるといえます。

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薬を使わない新しいうつ病治療
「磁気刺激治療(TMS)」について

うつ病治療は、一般的に抗精神薬や抗うつ薬を用いて治療が行われます。
しかし薬の効果が現れるまでに数週間から数ヶ月を要することもあり、その間、効果が実感できるにうつ病の症状に苦しんだり、薬の副作用に悩まされることもあります。
磁気刺激治療(TMS)は、脳の働きが弱っている部分に直接磁気刺激を与え治療を行います。
うつ病は心の病気ではなく、脳の病気であることが明らかになっています。
光トポグラフィー検査によって脳の状態がどのようになっているのか正確に診断することができますから、 必要な箇所に的確に治療を行うことができるのです。
磁気刺激治療(TMS)は、12歳以上の中学生から受けることができるとても安全な治療法で副作用の心配はいりません。

短期間の治療が可能です!
薬に頼らない新たなうつ病治療があります!

今まで抗うつ薬などにおいて効果が出なかった人でも、一週間程度で改善が見られたというケースも珍しくないのです。
新宿ストレスクリニックは「光トポグラフィー検査」「磁気刺激治療(TMS)」を専門に行なっているクリニックです。ぜひお気軽にご相談ください。

本 将昂

【監修】本 将昂医師

2011年京都大学医学部卒業。現在、新宿ストレスクリニックの名古屋院院長。それぞれの患者さんにとって何か最善であるかを考え、患者さんfirstの精神で治療を行います。
精神保健指定医 日本精神神経学会認定精神科専門医

■関連リンク

本 将昴医師が在院する新宿ストレスクリニック名古屋院のページはこちら

新宿ストレスクリニックでは、うつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わない新たなうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。
うつ病の状態が悪化する前に、ぜひお気軽にご相談ください。

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