HSPがうつ病になりやすい理由と対処法

HSPがうつ病になりやすい理由と対処法
HSPがうつ病になりやすい理由と対処法
HSPがうつ病になりやすい理由と対処法

最近になって話題に上がるようになった「HSP」という用語。 些細なことで悩みやすかったり、人との関わりに疲れやすいなど、センシティブな感覚を持った人の呼称です。
HSPとよく合わせて語られるのが、「うつ病」です。
HSPは繊細で悩みやすいといった特徴から、「うつ病では?」と勘違いされることが多くあります。
しかし実際には全く異なるものなんです。

ただ一方で、HSPの性質上「うつ病になりやすい」のも事実としてあります。

今回は「HSPとうつ病」の関係性や違い、見分け方などを詳しく解説していきます。
またうつ病になった場合の対応策もご紹介します。

「HSPなのか、うつ病なのか」で悩んでいる方は、必ず読んでみてください。

HSPとうつ病は全く異なるもの

誤解されやすいHSPとうつ病。
しかし、これらは医学的には全く異なるものです。
HSPは他者の言動に左右されやすく、「眠れない」「疲れやすい」「気分が落ち込む」「自信が持てない」などの状態が日常的に続きます。この状態はうつ病にも似ているため、医師などの専門家でさえその明確な違いを判断するのは難しく、診断を間違えることもあります。

そのため、HSPとうつ病の知識を付けることも大切になってきます。まずは、HSPとうつ病の明確な違いをしっかりと理解していきましょう。

HSPは気質、うつ病は病気

HSPとうつ病の明確な違い。
それはHSPは気質であり、うつ病は病気であるということです。

HSPは病気ではなく、その人が生まれながらにして持っている感受性や気分の傾向などを指します。環境などに影響されて変わっていく性格とも違い、後天的には変えることができないと考えられています。

一方でうつ病は、主に人間関係など環境によって後天的に発症する病気です。
うつ病になる前となった後で、考え方や性格、思考が大きく変わってきます。

子供のころを思い出してみる

幼い頃の自分を思い出してみてください。
昔は人に注目されるのが好きで友達の前で歌ったり、はしゃいだりしていたという人は、うつ病など後天的な原因がある可能性が高いです。一方で、小さいころから授業での朗読や発表会などが嫌で仕方なかったという人は、HSPの可能性があります。

HSPはストレス軽減、
うつ病は治療で改善できる

うつ病は原因を探ってそれにアプローチしたり取り除いたりして、心身を健康な状態に戻していく治療方法が存在しますが、病気ではないHSPには原因がないため、現在行える治療はないとされています。
しかし、一方、HSPでもストレスを軽減する方法があります。HSPは敏感さから人一倍ストレスを多く感じる傾向があることから、そのストレスを軽減させることでHSPの気質を持った人の不調や生きにくさを改善できる可能性があります。
ストレスを日常生活で上手に発散できれば問題ありません。しかしHSPの人は特に上手に発散できない人も多いのです。
そのような場合は、精神科や心療内科に相談することも有効な手段の一つです。
精神科や心療内科の専門の医師に頼ることにより、ストレスを上手くコントロールする方法を身に付けることができます。
HSPはそもそも病気ではないので治さなければいけないものではないのです。
HSPだからというよりも、人よりもストレスを受けやすい体質であることを理解し、自身に合ったストレスケアを見つけていくことから初めてみましょう。
また、「いつから敏感な特徴が見られるのか」これは、うつ病とHSPを正確に判断し、もしうつ病だった場合に診断や治療を行うためにも重要なポイントです。精神科や心療内科など専門の医療機関へ相談に行くときも、一度自分の記憶を整理してみましょう。

HSPはうつ病になりやすい!
その理由とは

HSPはうつ病になりやすい!その理由とは
HSPはうつ病になりやすい!その理由とは

病気であるうつ病と、気質であるHSPはまったく異なるものですが、HSPの人がうつ病を発症するケースが多いのも事実です。HSPの人がうつ病になりやすいのは、HSPにはもともと以下のような特徴があるからだといわれています。

1.自己肯定感が低い

うつ病はもともと自己肯定感が高かった人が、環境などの要因によって自己肯定感が低くなることで起こりやすくなります。
うつ病にかかる原因は、その多くが挫折体験だといわれています。人間社会で生きているだけで挫折体験は多かれ少なかれ誰でも経験しますが、「自信」の落差が大きいほど「自分はダメな人間だ」という思いが強くなり、自分を認められなくなってしまうのです。
つまり何らかの要因で、「自己肯定感が低くなった人」はうつ病になりやすいのです。
しかしHSPの人は生まれながらにして性格的に自己肯定感が低い傾向があります。
身の回りで起こることはすべて自分の責任のように感じてしまい、理不尽に人から責められても本音を隠してしまいがち。いうなれば、常にうつ病へ進行してしまうリスクと隣り合わせにいる状態なのです。

2.他人に共感しやすい

HSPの人は他者のことをよく見ています。
感度が高いので人の感情や気分などの動きにも敏感です。深く共感して相手に寄り添う優しさは素晴らしいものの、過剰に思い入れしてしまって自分の本音さえわからなくなってしまうこともしばしばでしょう。
また、自分と他者との人間関係にも敏感ですが、自分は関わっていない身近な人の人間関係まで自分のことのように感じてしまいがち。
実際には自分に関係のないこと、実害のない状況であったとしても、まるでその渦中に自分がいるかのように同調してしまうのです。場合によっては、当事者たちがすでに折り合いをつけていたとしても、HSPの人だけいつまでも深く心を痛めているケースもあります。

3.疲れやすい

HSPは、におい、音、光など五感で感じる刺激に、人一倍敏感です。
さらに、電磁波や人の集まる場所の空気など、目に見えないものにも無意識に反応してしまうため、人混みに出るだけでへとへとに疲れてしまいます。
仕事だけでなく、友達と遊びに行くなど楽しいことでもいろんな刺激に耐えているため、外出そのものが試練になりやすいでしょう。特に電車の中や観光地など、人のたくさん集まる場所では、いるだけで救急車に運ばれるほど具合が悪くなってしまう人もいます。
このように、日常的にかかる休まることのないストレスが、うつ病の発症に大きく関わっていくのです。

あなたはHSP?うつ病?
その見分け方

あなたはHSP?うつ病?その見分け方
あなたはHSP?うつ病?その見分け方

ここまででHSPとうつ病の違いは、なんとなくお分かりいただけたでしょうか?
しかし違いが分かっただけで、「HSPかうつか」の判断はできません。
精神面で似たような不調が起こりやすいHSPとうつ病は、身体的な不調に注目することで見分けやすくなります。
ここからはHSPとうつ病、それぞれの具体的な特徴や症状をご紹介しながら、見分け方に関して解説していきます。

HSPの見分け方

HSPの人は、学校など幼少期のコミュニティでも生きづらさを感じています。社会人になって組織の中で働きはじめると、さらにその辛さは増していくはず。
もともと、脳内に高すぎるほどのアンテナを張って、あらゆる情報をキャッチしているHSP。自分がしなければならないこと、人からの頼まれごと、周囲の人の目や気持ち、考えるほどに混乱し、「やはり自分はダメな人間だ」「もっと頑張らないと」と何もかもを自分のせいにしてしまいがちです。
HSPの人はなぜそう思いやすいのでしょうか。

ここではまず、HSPの特徴をよりわかりやすく理解するため、チェックリストでご自身のタイプと照らし合わせていきましょう。
次に挙げた項目は「HSPにはこんな特徴があらわれやすい」という傾向ではなく、「この中に当てはまる項目があれば、あなたはHSPですよ」という基準を示しています。

<日本版HSPの尺度>

  • 大きな音や雑然とした光景のような強い刺激が不快で、わずらわしいと感じる
  • 忙しい日々が続くと、暗い部屋やベッドなどのプライバシーが得られる場所に逃げ込みたくなる
  • 他人の気分に左右される
  • 短時間しなければならないことが多いと、気が動転してしまう(オロオロするなど)
  • 生活や環境に変化があると混乱する
  • 子どものころ、親や教師から「内気だ」や「敏感だ」と、見られていた
  • 美術や音楽、芸術に深く感動する
  • 繊細な香りや味、音や音楽が好き
  • 一度にたくさんのことを頼まれるとイライラする
  • ビクッとしやすい

参考:Highly Sensitive Person Scale日本版(HSPS-J19)の作成 髙橋亜希 感情心理学研究 (2016年23巻2号 p.68-77)

いかがでしたでしょうか。当てはまる項目が多いほど、世の中に対して生きにくさを感じているHSPだといえます。
次にうつ病の特徴を見ていきましょう。
憂うつや哀しい気分、未来に希望を持てないなどの抑うつ症状、意欲の低下、自分を責める、会話や本の内容が頭に入ってこない、喜びや興味の喪失など、うつ病といえばこのような心の症状を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
実際にうつ病は心の症状を回復させるのが難しい病気で、今もなお有効な治療について研究が続けられています。
そして、こうしたうつ病の人の心の動きは、HSPの人の精神面にとてもよく似ています。
だからこそ診断は難しいのですが、うつ病にかかると、以前はあまり意識しなかった身体的な不調が顕著に現れるようになります。

うつ病の代表的な身体の症状

・睡眠障害

うつ病の人は、82~100%の高い確率で睡眠障害を起こします。
うつ病でみられる睡眠障害は、不眠と過眠の2つに大きく分けられますが、圧倒的に多いのは不眠です。不眠には4つの種類があります。

  • なかなか寝付けない(入眠障害)
  • 夜中に何度も目が覚めてしまう(中途覚醒)
  • 早朝に起きてしまう(早朝覚醒)
  • 眠りが浅くなる(熟眠障害)

中でもうつ病の特徴的な不眠症状は、朝方早く目が覚めて再び眠ることができなくなる症状。また、うつ病は眠りが浅くなる傾向があり、脳がしっかり休まらないため、さらに鬱症状が悪化するという悪循環に陥りやすくなります。
最近では、不眠の人はぐっすり眠れている人に比べて、うつ病になるリスクが約4倍高いという報告もあります。また、いくら良い眠りがうつ病予防に必要だったとしても、睡眠薬を使って眠るだけではうつ病は改善されません。栄養バランスの改善や適度な運動などを心がけて、薬以外の方法で質のいい睡眠を取るための努力をしましょう。

・朝は調子が悪く、夕方に回復する

うつ病の人は、1日のうちでも体調の変動が激しく、朝は起き上がれないほど具合が悪く、夕方ころに回復して動き回れるようになる傾向があります。これは、朝早く目が覚めてしまう、眠りが浅くて眠った気がしないなどの不眠症状が影響しています。

・疲労感と倦怠感

睡眠障害に次いで、うつ病の代表的な身体症状といえるのが、疲労感と倦怠感。
うつ病の半数以上が訴える症状で、「身体がだるい」「最近疲れやすい」と病院にかかったことでうつ病だと判明するパターンも少なくありません。
うつ病の疲労感や倦怠感は、スポーツや肉体労働など激しい運動をしなくても、身体がだるくて仕方ないと感じるところが特徴的です。例えば、朝起きて着替えたり、歯を磨いたりするだけで起き上がれなくなるほど疲れてしまうケースや、座っていることもできなくてすぐに横になってしまうケースも。
日常生活に支障をきたすほどの疲労感や倦怠感は、うつ病の可能性があることを覚えておきましょう。

・自律神経症状

慢性的な疲労感、だるさ、めまい、偏頭痛、動悸、便秘、下痢、微熱、耳鳴り、目や口のかわき、などの症状が続きます。
風邪などと勘違いして病院にかかってみても、臓器そのものには問題がなく、異常なしといわれることが多いのも特徴。一方で、現在うつ病であっても、本当に臓器が何かしらの病気にかかっている可能性もありますので、体調が悪いときは自己判断せず医療機関を受診して医師の判断を仰ぎましょう。

HSPも倦怠感などの不調は出やすいものの、うつ病のほうがより重い症状になりやすいといえます。以前と同じように不調を感じているのか、以前より体調が悪化しているのか、この感覚はご本人にしかわかりません。おかしいと思ったら、うつ病の可能性も疑って早めに手を打ちましょう。

HSP?うつ病?迷ったら
まずはクリニックへ

HSP?うつ病?迷ったらまずはクリニックへ
HSP?うつ病?迷ったらまずはクリニックへ

もともとHSPに近しい気質を持っていたり、すでにHSPであるとわかっていたりする場合は、うつ病にかかっていないか判断するためにも、一度クリニックに行くことをおすすめします。

HSPの人は人一倍「人に頼ってはいけない」と思い込みやすく、クリニックに行くこともためらいがち。「生きづらいのは自分が弱い人間だから」と自分を責める傾向があり、睡眠障害やパニック症状を起こしやすく、知らず知らずのうちにうつ病を発症させてしまっている危険性を秘めています。さらに、うつ病の辛さにも耐えようとしてしまうため、症状も重症化しやすいのです。

日常生活の中でショックな出来事が起きた後など、定期的に自分を見つめる時間を持ち、できるだけ自分を分析するクセをつけましょう。いつも以上に「1日中憂うつな気分が続いている」「何に対しても興味や喜びが持てない」という状態が2週間以上続いた場合は、うつ病を発症しているかもしれません。
自己分析が間違っていてもいいのです。感じた違和感はそのままにせず、一人で悩まず、専門家のいるクリニックを頼ってください。その症状が「うつ病ではなかった」とわかることのほうが大切なのですから。

HSPとうつ病の判断は
プロでも難しい

HSPとうつ病の線引きは専門家にも難しく、判断を誤るときがあります。
それほどHSPとうつ病は似たような特徴があり、自分で判断するのはほぼ不可能だといえます。何より、もしうつ病だった場合、自己判断して治療を行わずにいると、発見が遅れて症状を重症化させてしまうためとても危険です。
では、一体どうすればいいのか。
それは心療内科や精神科のあるクリニックに行って、まずうつ病専用の検査を行うことです。
科学的に行われる「検査」は、人が判断するのに迷うあいまいな境界線を、グラフデータなどで客観的に診断してくれます。

光トポグラフィー検査がおすすめ

光トポグラフィー検査がおすすめ
光トポグラフィー検査がおすすめ

HSPかうつ病か、正確に診断するためにおすすめしたいのは「光トポグラフィー検査」という検査です。
光トポグラフィー検査とは、脳の血流を調べることで現在のご自分の状態がうつ病かどうかわかる、科学的な見地に基づいた検査方法です。
専用の装置を頭つけるだけで機械が脳の血流を数値化し、検査結果をグラフで出します。
近年の研究により、うつ病の人は脳の血流が悪くなっていることがわかっています。従来の医師の主観のみの問診だけで行われる検査方法よりも、光トポグラフィー検査によって、うつ病かどうかを数値に基づいて客観的に判断し、医師の問診を併せることで、より正確な診断が可能です。

うつ病ではないかと不安がある場合は、ご相談と合わせて光トポグラフィー検査を行うことで、治療の必要性や今後の対策についてより客観的で正確な答えが得られます。この検査は厚生労働省にも認可されている検査でもあり、安全面においても安心して受けていただけます。
HSPかもしれない、またはすでに自分がHSPだとわかっている人で、うつ病も疑われる場合は、光トポグラフィー検査を受けられるクリニックを探してみることをおすすめします。ストレス・うつ病の専門クリニックの新宿ストレスクリニックのご予約は下記バナーから行えます。

ストレスやうつ症状について
ぜひご相談ください!

病院に行く前に
自己診断をしてみる

「病気かわからないのに病院に行くのは気が引ける」という方は、まず自己診断を試してみるのもおすすめ。新宿ストレスクリニックの公式サイトでは、たった30秒でうつ病のセルフチェックを行えます。HSPかうつ病か、まずはご自身で判断してみましょう。

うつ病はできるだけ症状が軽い段階で治療をスタートさせることで、早期回復につながります。一般的に、うつ病は深刻化すると、もとの元気な状態に戻るまでに時間がかかります。セルフチェックでうつ病の可能性が高いと出た場合は、すぐに精神科や心療内科専門の医師に相談してください。

参考:

本 将昂

【監修】本 将昂医師

2011年京都大学医学部卒業。現在、新宿ストレスクリニックの名古屋院院長。それぞれの患者さんにとって何か最善であるかを考え、患者さんfirstの精神で治療を行います。
精神保健指定医 日本精神神経学会認定精神科専門医

■関連リンク

本 将昴医師が在院する新宿ストレスクリニック名古屋院のページはこちら

新宿ストレスクリニックはうつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わない新たなうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。
うつ病の状態が悪化する前に、ぜひお気軽にご相談ください。

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