摂食障害はうつ病を合併する?

摂食障害はうつ病を合併する?
摂食障害とは
摂食障害とは

摂食障害とは

摂食障害とは、食事をほとんど摂らない、あるいは極端に食べてしまうといった、病的な拒食や過食といった症状のことをいいます。
食事を摂らなくなってしまう拒食症の場合、その背景には「痩せたい」という強い思いがあるためになかなか治療に取り組むことができません。
低栄養となって体調が悪化してしまい、最悪の場合には死に至ることもある病気です。
一旦食べ始めてやめられないといった過食症の場合では、摂取量を自分自身でコントロールできなくなってしまいます。
また、食べ過ぎてしまったことを後悔して、食べては吐く、あるいは下剤を過剰に乱用して排出するといった「代償行動」を繰り返すこともあります。
このような行動によって精神的に不安定となり、うつ病を引き起こしてしまうことも珍しくありません。

摂食障害における「拒食」「過食」とは

摂食障害には大きく分けて「拒食」「過食」2種類の症状が存在し、食事を摂りたがらない「拒食」とコントロールできないほど食べてしまう「過食」といった食行動の異常がみられます。
痩せたいと感じることやストレスなどで食べ過ぎてしまうことは誰にでもみられる行動です。
しかし、「拒食」の場合では、痩せているのに太っていると感じてしまうようになります。
そのため病的に体重が減少しても、体重が増えてしまうことを心配してしまい、食事を摂ることを拒んでしまうようになります。
食べてしまった後に強く後悔してしまい、自ら嘔吐することや下剤、浣腸などを乱用してしまう「代償行動」と呼ばれる行動がみられることもあります。
「過食」の場合においては、摂取量をコントロールすることができなくなってしまい、明らかに大量の食物を食べるようになります。
過食自体も本人にとって苦痛になっていますが、なかには痩せ願望や肥満恐怖が強くあり、自ら嘔吐することや下剤、浣腸などを乱用することもあります。

摂食障害の背景

「拒食症」になる年代は10代がもっとも多く、早い場合には小学校低学年程度から現れる場合もあります。
「過食」においては20代が多くなります。
いずれも女性の割合が多く、男性は女性の10分の1程度であると考えられています。ただし近年では男性の割合が増えている傾向にあります。
摂食障害の背景には、「痩せたい」「太りたくない」といった見た目や体重に対する過剰なこだわりがあります。
太っていると感じてしまうことで、「醜い」「価値がない」といった思い込みをしてしまうことがその要因であると考えられています。
特に若い年齢層においてはその傾向が強くなってしまい、社会的価値観に対して過剰に反応しまうことが原因になってしまうこともあるのです。
また両親の不仲や周りから体重や体型のことでからかわれるようなことがきっかけとなることもあります。

摂食障害の主な種類

摂食障害は大きく「拒食」と「過食」に分類することができますが、その症状によってさらに細かく分類することができます。

神経性やせ症

神経性やせ症とは、自分自身のことを痩せているのに太っていると感じたり、もっと痩せたいと感じたり、肥満に対して恐怖心を抱いたりして、体重が増えないように極端にカロリー制限をするようになります。
その結果、年齢や性別などで比較した体重よりも著しく低くなってしまいます。
かなり痩せているにもかかわらず、その体重を維持しようとしたり、さらに痩せようとしたりすることもあります。
平均体重などとはまったく関係無く、自己評価が過剰に影響されるものになり、自身の低体重が健康に対して深刻であるという認識はまったくありません。
低体重を維持しようとして、さらにダイエットに取り組んだり、激しい運動に取り組んだりすることもあります。
また、食べた後に自ら嘔吐することや、下剤や浣腸などを使うこともあります。

神経性過食症

神経性過食症とは、大量の食物を食べることをコントロールできない過食状態と、食べた後に自ら嘔吐することや下剤、浣腸などを使うといった代償行動を繰り返す症状が現れる症状です。 過食状態の間は、客観的に見て大量の食物を食べ、食べる行為を自分自身ではコントロールすることができません。
しかし、痩せ願望や肥満に対する恐怖が強く持っており、大量に食べてしまったことを後悔してしまいます。
その結果、不適切な代償行動といえる、自ら嘔吐することや下剤・浣腸の使用、過剰な運動、ダイエットなどの行動が見られるようになります。
少なくとも3か月連続して、週に一度はこのような行動が見られることが特徴です。

過食性障害

過食性障害とは、大量の食物を食べることをコントロールできない過食状態がつづくことが特徴的ですが、代償行動が見られることはありません。
体重が増えることを防ぐために、自ら嘔吐したり、下剤や浣腸を用いるような代償行動は見られませんが、過食自体はコントロールできずに苦痛になっています。
本人は強く痩せたいと考えていたり、肥満に対する恐怖心を持っていますが、過食によって肥満であることが少なくありません。

その他(回避・制限性食物摂取症など)

上記の診断基準に当てはまらないものの、拒食や過食など、食行動の障害が見られることがあります。

  • 食物を摂ることを拒んで著しい体重減少や栄養不足が見られる
  • サプリメントなどに依存して食事を摂取しない
  • 心理社会的機能に障害がみられるが体重や体型にはとらわれていない、など

神経性やせ症などと区別しにくい場合もあります。

摂食障害の症状

摂食障害の症状はさまざまな形となって現れます。
拒食によって引き起こされる「神経性やせ症」などの場合であれば、低体重に陥るのと同時に、低体温や低血圧などといった身体症状が現れます。
また過食によって引き起こされる「神経性過食症」の場合であれば、食べ過ぎてしまったあとに自ら嘔吐することで声がれや虫歯などに悩まされることがあります。
さらに食べ過ぎてしまうことで、便秘に悩まされるようなことやホルモンバランスを崩して月経不順がみられることもあります。
また「拒食」「過食」いずれにおいても「痩せたい」「太りたくない」といった想いが強いため、抑うつ症状が強くなることや、症状がきっかけとなってうつ病を発症させてしまうこともあります。
主な身体症状や精神症状は以下の通りとなっています。

身体症状

  • 著しい体重の減少や増加、変動
  • 寒さに対する過敏症
  • 全身衰弱
  • 疲労、倦怠感
  • 意識障害、めまい
  • 失神
  • ほてり、発汗、など

精神症状

  • 抑うつ、不安、強迫症状、強迫行為
  • 記憶障害
  • 集中困難
  • 不眠
  • 自傷行為
  • 希死念慮、自殺企図
  • けいれん発作、など

摂食障害とうつ病について

摂食障害とうつ病について
摂食障害とうつ病について

摂食障害は特に若い女性に多く、食べることを著しく拒んでしまう「拒食症」と食べ過ぎてコントロールできなくなる「過食症」に分けることができます。
拒食症においては、一般的には痩せているのに「自分は太っている」と感じたり、「もっと痩せたい」「太りたくない」と強く感じて、食事を拒んだりするようになります。
また、その反動で食べ過ぎてしまい、後悔から自ら嘔吐することや下剤や浣腸などを過剰に用いることもあります。
過食症においては、食事摂取量をコントロールすることができず、短時間に大量の食物を食べてしまい、体重が増えないように自ら嘔吐することや下剤や浣腸などを過剰に用いてしまいます。 これらの行動から抑うつ症状が強くなることが多くあり、うつ病を併発させてしまうことがあるのです。
摂食障害においては抑うつ症状を生じることが多くみられ、うつ病と摂食障害は密接に関連していると考えられています。

摂食障害とうつ病の密接な関係

摂食障害においては男性よりも若い女性に多いことから、急激な体重減少や低栄養状態によってホルモンバランスを崩したり、自律神経を乱してしまうことによって抑うつ症状を生じることが珍しくありません。 また、食べることがコントロールできなくなってしまうことによって自己嫌悪を伴い、抑うつ気分になってしまうことがあります。
さらに下剤や浣腸を使用しなくなって、体重が増加してしまった場合においても抑うつ症状が生じてしまいます。
抑うつ症状は、摂食障害の症状と併せて引き起こされることが多く、良くなったり悪くなったり、激しく状態が変化する特徴を持っています。
このように見ても摂食障害とうつ病とは密接な関係があるのは明らかです。
摂食障害は「もっと痩せたい」「太りたくない」という強い思いがストレスとなって引き起こされることが多く、発症背景に精神面が複雑に絡み合っていることが理解できます。
このようなストレスは摂食障害だけではなく、うつ病の引き金にもなるものです。
うつ病を合併している場合は、摂食障害の治療の妨げになってしまう可能性があります。
うつ病を併発させている場合においては、精神科・心療内科にて適切な処置を受ける必要があります。

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うつ病自己診断

最近の2週間を振り返ってみて、抑うつ症状が続いているようであれば、早めに精神科・心療内科を受診しましょう。新宿ストレスクリニック公式サイトでは、うつ病の自己診断を公開しています。ご自身のためにも、精神面と身体面の状態を掴んでおくことは、重要なことです。 症状が2週間以上続いている場合が受診の目安となっています。

うつ病は新宿ストレスクリニックに相談を

摂食障害によって発症してしまったうつ病は、適切な治療に取り組まなければ症状を改善させることができず、さらに悪化させてしまうことがあります。 新宿ストレスクリニックでは、 薬を使わないうつ病治療法である「磁気刺激治療(TMS)」、脳内の血流状態を正確に捉えるうつ病検査「光トポグラフィー検査」に取り組んでいます。 うつ症状の改善については、うつ病専門クリニックである新宿ストレスクリニックにご相談ください。

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新宿ストレスクリニックでは、正確なうつ病診断を行うために厚生労働省認可の「光トポグラフィー検査」を導入しています。脳内の血流状態を正確に捉え、症状がうつ病によるものなのかどうか的確に診断することができます。
一般的な精神科や心療内科であれば、医師の主観のみによってうつ病であるかどうか診断します。そのため、誤診が少なくはありません。
新宿ストレスクリニックでは、光トポグラフィー検査の結果と医師の問診を併せて、より正確な診断を行っています。正しくうつ病であると診断できれば、患者さんが正しい治療に取り組むことができます。

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薬に頼らないうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」とは

新宿ストレスクリニックは、新しいうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」の専門クリニックです。
脳内の血流が悪くなっている部分に直接磁気刺激を与え、脳の働きを活発にさせることによってうつ病の症状を改善させる新しい治療法です。
一般的な薬剤療法においては、副作用に苦しんだり、個人差はありますが、効果が得られず、長年うつ病治療に苦しんだりする方も少なくはありません。
一方、磁気刺激治療(TMS)では、副作用はほとんどなく、治療期間も約1ヶ月半~6ヶ月と短期間でうつ病の改善が期待できます。
電気けいれん療法とも異なるため、入院を必要としません。
磁気刺激治療(TMS)は12歳以上(中学生)から高齢者まで幅広い年代が受けることができるとても安全な治療法です。薬による他の治療を行っている方や車の運転をされる方など、自身の都合に合わせて治療を行うことが可能です。

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参考:

本 将昂

【監修】本 将昂医師

2011年京都大学医学部卒業。現在、新宿ストレスクリニックの名古屋院院長。それぞれの患者さんにとって何か最善であるかを考え、患者さんfirstの精神で治療を行います。
精神保健指定医 日本精神神経学会認定精神科専門医

■関連リンク

本 将昴医師が在院する新宿ストレスクリニック名古屋院のページはこちら

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