失恋うつとは~2人に1人が抱える「失恋うつ」の実態と克服方法~

失恋うつとは~2人に1人が抱える「失恋うつ」の実態と克服方法~
失恋うつについて~2人に1人が抱える「失恋うつ」の実態と克服方法~
失恋うつについて~2人に1人が抱える「失恋うつ」の実態と克服方法~

恋愛は「幸せ」「楽しい」というポジティブなイメージの一方、失うことで心に大きな傷を負うものです。

時間とともに気持ちが落ち着けばいいのですが、ショックが大きすぎるとトラウマになってしまうことも。3ヵ月、6ヵ月、1年……時間が経っても消えない慢性的な悲しみは「失恋うつ」かもしれません。

「失恋しただけ」
「つらいのは今だけ」

と長い間、自分に言い聞かせているのなら、人に相談することも考えてみましょう。深い悲しみは、自分ひとりの力ではどうにもできないこともあるのです。

失恋うつの症状やうつ病を自己診断する方法、さらに失恋うつの克服方法を一緒に見ていきましょう。

恋愛とうつ病の関係について

ミシガン大学のアラン・テオ教授による「人間関係がうつ病に及ぼす影響」の研究では、「恋愛関係」、「家族関係」、「友達関係」のなかで最もうつ病の誘発に影響を及ぼすのは恋愛関係であるという結果が出ました。

この研究は25歳から75歳までの4,642人の男女を10年にわたって調査し、「相手はどのくらいあなたの気持ちを理解しているか」、「その人はどのくらいあなたを批判するか」、「その人はどのくらいあなたをイライラさせるか」などの質問をして統計したものです。

その結果、それぞれの関係で不満を覚えやすいのは、下記のような3つのパターンでした。

  • 恋人:自分の気持ちを理解しようとしてくれない
  • 家族:いちいちケチをつけるくせに、褒めることは一切ない
  • 友達:一生懸命手伝ってあげても、手伝ってほしいときは知らんぷりする

どのパターンもストレスはかかりますが、高い確率でうつ病の誘発が心配されるほど大きなストレスがかかったのは恋愛関係でした。

なかでも恋愛関係がこじれたとき、満たされた恋愛をしている人に比べ、気持ちを理解してくれない恋人に不満を抱きながら恋愛している人はうつ病の発症率が2.2倍。さらに、苦しい恋愛をしている人は、シングルの人よりもうつ病の発症率が高いことがわかりました。

恋愛は、良くも悪くも感情を大きく揺れ動かします。恋をすると人生が輝くほどの幸せを感じられる一方で、ひとたび「つらい」、「悲しい」、「苦しい」と感じてしまうと、まるでこの世の終わりのようにその感情も増幅されていきます。

コントロールできない強い負の感情に支配され続けることで、自分でも気づかないうちにうつ病のスタートラインに立ってしまうのです。

失恋の傷が深いほど死も考える
~厚労省調査で20代の自殺の原因は
失恋が1位に~

厚生労働省が発表した平成30年中の自殺の動機を見ると、その原因は「健康問題」、「家庭問題」、「経済・生活問題」、「学校問題」と多岐にわたります。

そのなかで圧倒的な死者数にのぼっているのが、うつ病による自殺です。「気の持ちよう」「ただの甘え」と考えられやすい周囲の理解のなさが、うつ病の方を追い詰め、自殺へと追い込んでしまうのです。

「男女問題」による自殺においても、うつ病は深刻な問題です。平成30年厚生労働省の調べでは20~29歳の自殺者が228人と最も多く、その動機として一番多かったのが失恋でした。

恋愛が原因となる自殺は若い世代特有のものと思われがちですが、平成30年だけでも30代196人、40代140人と年代による差はほとんどありません。

男女比はどの世代も女性にくらべて男性の自殺者が多く、女性の2倍~4倍の男性が失恋によって命を落としています。男性は女性に比べて恋愛話を相談できる相手が少なかったり、年齢を重ねるごとに恋愛に翻弄される自分を見せたくない、バカにされたくないと思ったりする傾向があるためでしょう。孤立しやすい環境が失恋うつを発症させ、深刻化させてしまう可能性を高めるのです。

恋愛には交際をめぐるさまざまな問題がありますが、この統計を見ると、失恋がいかに人の人生に影響を及ぼすかがよくわかります。ひとりで抱え込まず、あなた自身を大切にするために家族や友達、専門家など周りの人を頼ってください。

ストレスやうつ症状について
ぜひご相談ください!

失恋うつになりやすい人とは

失恋でダメージを受けない人はいません。ですが、その度合いは人それぞれです。元気を取り戻していく人と、うつになりやすい人の違いは何なのでしょうか。
失恋うつになりやすい人には、こんな特徴があるといわれます。

  • 完ぺき主義で自分に厳しい頑張り屋
  • 人に相談するのが苦手
  • 潔癖症
  • 生活のすべてが恋愛最優先になりやすい
  • 一途に尽くしすぎる
  • 趣味、仕事、友情など恋愛以外の楽しみがない

何事にも一点集中しやすい人は、恋愛も一途になりやすく、失恋時に気持ちの行き場を見失いやすい傾向があります。また、「真面目な人」や「しっかり者」といわれる方は人に頼るのが苦手だったり、自分の力でどうにかしなければならないと考えやすいため注意が必要です。

失恋うつの症状

うつ病の症状は自覚しにくいものです。しかし、もし失恋後に以下の4つの症状が続くようなら失恋うつも疑いましょう。

別れる前後の瞬間をぐるぐる考える

  • 思い出したくないのに、別れる前のことを何度も思い出してしまう
  • 別れの瞬間を鮮明に覚えている
  • 元恋人に対する感情が唐突によみがえる

別れた瞬間を思い出しては、イライラしたり何もかもイヤになって涙が出たりすることも。どこがそんなにダメだったのかと自分を責める感情が湧きます。

別れの事実を一切考えないようにする

  • 別れについての話題にまったく触れない
  • 元恋人の記憶を思い出さないようにしている
  • まだ整理できていない感情を見ないよう努力する

元恋人と共通の友達や知り合いとの連絡を絶ち、その人の存在そのものを自分の中から消そうとします。時間が経っても元恋人の名前さえ聞きたくないですし、相手の現状を聞くことに発狂しそうなほど強いストレスを感じます。

身体的、感情的にすべてのことへ敏感になる

  • 息が詰まって苦しいときがある
  • 何事にも神経質になって、些細なことに驚く
  • ものごとを極端にネガティブに捉える

何をするにしても自信がなくなります。自分にできることは何もないと悲観的になり、生きることそのものが不安になるでしょう。何をやっても集中できず、日常生活や仕事の中でミスが増えます。

睡眠障害が出る

  • 疲れていても寝付けず、つねに眠りが浅い
  • 元恋人がたびたび夢に出てくる

眠ろうとしても、頭の中がまとまらない思考でいっぱいになって寝付けません。
元恋人に対する怒り、失った悲しみ、現実を受け入れられない苦しみ、いつまでも立ち直れない自分が情けない……いろんな感情が入り交じり、涙が止まらなくなることも。

うつ病セルフチェック

コロンビア大学で行われた「人は愛する人と別れた後、どれくらい経てば立ち直れるか」の研究では、死別という身を切られるような悲しみも約6ヵ月すると少しずつ回復に向かっていくことがわかりました。

一方で、「6ヵ月過ぎてもつらさは変わらない」と答えた人は、時間が経つほどその悲しみがどんどん深まっていったといいます。

つまり、6ヵ月過ぎても悲しみがやわらがない場合は、うつ病を発症している可能性が高いということです。愛しい人を失った悲しみは時間が癒やしてくれますが、うつ病は時間が経つほど深刻化します。できるだけ早く治療をスタートさせることが大切です。

まずは「うつ病セルフチェック」を試し、ご自身のストレス度を調べてみましょう。10個の質問に「はい」、「いいえ」の選択をするだけで、自分の状態を簡単にチェックできます。

まずは自分の状態をセルフチェック!

失恋うつの克服方法

出口の見えない苦しみの解消には、精神科・心療内科を頼ることもひとつの手です。

人に相談することは勇気のいることですが、人の言葉にふっと気持ちが楽になることもあるでしょう。具体的な一歩を踏み出せなくても、少しだけ前を向くヒントが見つかるかもしれません。何より、あなたの悲しみや苦しみに寄り添い、一緒に乗り越えてくれるパートナーを得られることで、少しだけ心が軽くなるはずです。

友達や家族には話しにくい、知られなくないと考える方にとっても、秘密が守られる専門家への相談はおすすめです。

「失恋で病院に通うなんて」と戸惑う方は少なくありません。ですが、医師から見れば失恋による精神的ストレスは「たかが」ではありませんし、失恋うつはできるだけ早く治療すべきものです。

イギリスで行われたある研究では、失恋で大きなショックを受けた人の5割がトラウマで苦しんでいることがわかりました。世の中の2人に1人は失恋のつらさを経験しており、お互いにそのつらさを理解できるのですから、それをひとりで抱え込む必要はないのです。私たちメンタルケアの専門家は、いつでもあなたの心の痛みに寄り添う準備を整えていることをどうか覚えていてください。

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うつ病を理解し、
認めることも大切

失恋うつに限らず、うつ病は現代に生きるすべての人がなり得る病気です。

厚生労働省による「平成29年患者調査」では、うつなどの気分障害で医療機関を受診している総患者数は日本だけで127.6万人にのぼります。受診されていない方やまだ発症に気づいていない方などを含めれば、その数は何倍にも膨れあがるでしょう。

うつ病はもはや私たちの暮らしにとって、とても身近な存在だといえます。

学校や仕事に行けなくなったり、何事にもやる気が出なかったり。そんな自分を恥じ、ご自身を責める方も多いですが、うつ病は少しも恥ずかしい病気ではありません。今はただ、蓄積され続けたストレスでエネルギーが燃え尽き、体が休息を求めているだけなのです。

周囲からの理解ももちろん大切ですが、まずは苦しいと感じている自分をあなた自身が認め、許してあげましょう。心がゆるめば、エネルギーは少しずつ取り戻されていきます。

新宿ストレスクリニックで
正確な検査・新たなうつ病治療を

新宿ストレスクリニックが大切にしているのは、誰もが気軽に相談できる場所であり続けること。失恋うつをはじめ、「誰に相談していいかわからない。でも誰かに聞いてほしい」という患者さんのSOSに全力で寄り添っていきたいと考えています。

新宿ストレスクリニックは、安全な近赤外光で頭部の血流を測定し、健常、うつ病、双極性障害(躁うつ病)、統合失調症のパターンを判別する「光トポグラフィー検査」(厚生労働省認可)も導入しています。うつ病は「心の病気」ではなく、「脳の病気」だと考えられています。他院でうつ病と診断されて薬を飲んでいる方にとっても、今の脳の状態を数値化できるため治療へのモチベーションにつながるでしょう。

うつ病の併発が不安な方には…
うつ病かどうかをグラフデータで診断サポート!

また、新宿ストレスクリニックが推奨するうつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」は、脳に磁気をあて、脳の働きを回復させることでストレスやうつ病を改善させる新たな治療方法です。

磁気刺激治療(TMS)は、約8割のうつ症状が改善した実績があります。薬物療法では約2年の治療期間を要することが多くありますが、磁気刺激治療(TMS)は、約1ヶ月半~6ヶ月ほどの治療期間と短く、副作用もほとんどありません。1回の治療時間も約20分ですから、日常生活の合間に治療を受けられるところもメリットです。

磁気刺激治療(TMS)は、頭部を電気で刺激する「電気けいれん療法」とも違い、体への負担がほとんどありませんので、安心です。

短期間の治療が可能です!
薬に頼らない新たなうつ病治療があります!

うつ病なら早めに治療を始めることが大切

うつ病なら早めに治療を始めることが大切
うつ病なら早めに治療を始めることが大切

失恋によって深い悲しみに暮れ、何もやる気が起きないとき、「他の楽しみを見つけて」とアドバイスされても荒んだ気持ちがつのるばかりです。「何もしない」選択も癒やしには必要でしょう。

けれど、しばらくお休みした後は、まず1ヵ月に1~2回人と会うことにトライしてみてください。他愛もない話をする、話を聞く、食事をする、そうした時間がうつ病に踏み切りそうな気持ちを立て直してくれます。

そうして少しだけ気持ちがスッキリしたら、大きなダメージを受けるほど、深い愛情を持つ自分のすばらしさを信じてあげましょう。

心身の不調が長引いている場合は、うつ病の可能性もありますので、まずはセルフチェックで確認してみましょう。30秒で簡単にご自身でチェックできます。

うつ病は早期発見で早期治療が可能な病気です。失恋がきっかけで、うつっぽいかも…と感じているようでしたら、心療内科や精神科の専門医に相談することをおすすめします。失恋の傷から早く立ち直るためにも、うつ病は大敵です。ひとりで悩まず、うつ症状がでていないか、まずは一度クリニックへ相談してみましょう。

ストレスやうつ症状について
せひご相談ください!

参考:「恋愛の科学」 http://scienceoflove.jp/

本 将昂

【監修】本 将昂医師

2011年京都大学医学部卒業。現在、新宿ストレスクリニックの名古屋院院長。それぞれの患者さんにとって何か最善であるかを考え、患者さんfirstの精神で治療を行います。
精神保健指定医 日本精神神経学会認定精神科専門医

新宿ストレスクリニックでは、うつ病かどうかが分かる「光トポグラフィー検査」や薬を使わないストレス・うつ病治療「磁気刺激治療(TMS)」を行っております。
ストレスやうつ病が悪化する前に、ぜひご相談ください。

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